豊岡4条10丁目 TEL74―5153
四条通りをまっすぐ進み、環状線を越えた先にある和食店、辰蔵にお邪魔しました。今年の三月二十七日にオープンしたばかりのお店ですが、ランチタイムはいつも大混雑する人気ぶりです。
店主の木村秀俊さん(54)は長年、ホテルや和食レストランで腕を振るった実力の持ち主。自家製手打ち蕎麦にこだわる和食処を開店しました。
蕎麦は大雪山麓の高原で栽培される上川産です。寒暖差が大きく豊かな水で育てた良質のそばを、殻のまま石臼で挽く「挽きぐるみ」という手法で用います。更科とは違う、そば本来の風味が特徴で、店に出す蕎麦はその日に打ったものだけです。
蕎麦は、もり、かけ(五百五十円)、とろろざる(六百八十円)、天ざる(千百円)などのほか、丼や定食なども取り揃えています。なかでも人気の「日替わり辰蔵和膳」(八百八十円)をいただきました。
格子に区切られた器には刺身と天ぷら、煮物とご飯。別盛りで蕎麦と茶碗蒸しが付くボリューム満点のお弁当です。この和膳は魚と野菜がメイン。肉を使っていないので女性に大変人気です。今日の煮物はサトイモ、ごぼう、オクラ、ニンジンとホッケのつみれ。どれもよく味がしみ込んだ絶品の味付けです。サクサクのエビ天は蕎麦と一緒に、なんとも贅沢な味わいです。
献立のコンセプトは「蕎麦を美味しく食べてもらうための料理」だそうです。ご主人の蕎麦への思いが伝わったのか、今から年越し蕎麦の注文をするお客さんもいるとか。お勧めの和食処です。
ランチ・午前十一時から午後三時。ディナー午後五時から午後十時
(取材・草嶋一介記者)
ケロコのひとことメモ
せっかく行ったのに満席だったり、限定のランチが終わっていたりすると、がっかりする。そしてその対応が「また来よう」と「もう来ない」の二つに分かれる。ここは「また来よう」と思う素晴らしい接客で、また翌日に行ってしまった。
限定30食のランチはなくなるのも納得の、品数の多さとおいしさ。海老天丼ときし麺のセットも食べたのだが、このきしめんが最高だった。
残ったスープにご飯を入れて雑炊にしたいと思っていたら、ここはちゃんこ鍋もやっているとのこと。おいしいはず。夏でも予約すればちゃんこ鍋が食べられるというので、次回はちゃんこを食べに行きます!