西山浄土宗・興隆寺(市内十ノ八)で十二月二十八日、檀家や子ども連れら約二十人が集まり、餅つきが行われた。

 同寺の若院・杉本雄志さん(38)が「伝統が薄れつつある昨今、少しでも日本の伝統行事をつないでいきたい」との思いで、二〇二三年、臼や杵を檀家から譲り受け、餅つきを始めたという。

 参加者は代わるがわる餅をついた後、それをあんこ餅や丸餅にして食べ、つきたての味や柔らかな食感を堪能した。家族四人で参加した北一紗くん(9)は「お餅が柔らかくておいしかった」と笑顔で話した。

 杉本さんは「二三年から始めたお餅つきですが、ご縁がつながり、少しずつ新しい方々にも参加いただけていて嬉しいです。次の世代にも、暖かなお寺の体験が残っていくといいなと思っています」と語った。(東寛樹)