科学館の天文スタッフによる、天文・宇宙についての講座「星の教室」が二十八日(日)午後二時から、市科学館「サイパル」(宮前一ノ三)一階の学習・研究室で開かれます。

 今回は「天体パルサーを発見した女性天文学者ベル~大発見にもかかわらずノーベル賞をとれなかった大学院生の物語~」と題して、富樫一憲さん(旭川天文同好会会長)が話します。

 イギリスの女性天文学者ジョスリン・ベルは、ケンブリッジ大学大学院生時代の一九六七年、指導教官のヒューイッシュらと「クェーサー」(恒星のように見える天体)の謎を解くため、電波望遠鏡製作し観測していると、膨大なデータの中から、高速かつ規則的に変化する電波信号を発見。新たな天体からの現象であることを突き止めました。この天体が「パルサー」であり、のちに、その正体が高速で自転しながら電磁波を放出する中性子星だとわかりました。

 パルサーの発見で七二年、ヒューイッシュらがノーベル物理学賞を受賞したものの、そこにベルの名前はなく、それから四十六年後の二〇一八年、ベルは優れた科学の功績に贈られえる「基礎物理学ブレイクスルー賞」を受賞。その賞金約三億三千万円を物理学の研究者を目指す、女性・少数民族・難民の学生を支援するために寄付しました。

 富樫さんは「ベルが残した功績だけでなく、彼女の半生や人間性にも焦点を当てた内容で話します」と呼びかけています。

 午後四時終了予定。参加無料。対象は小学生以上で、定員は五十人(先着)。参加を希望する人は二十七日(土)までに、ウェブ(https://logoform.jp/form/iLZf/hosikyou0728)からの申し込みが必要です。

 問い合わせは同館(TEL 31―3186)へ。