北部老人福祉センター(春光二ノ七)で十四日、初めてeスポーツ体験会が行われ、集まった約四十人の六十歳以上の男女の歓声が響き渡った。この企画は大雪カムイミンタラDMOが共催した。

 この日、用意されたゲームは「太鼓の達人」「だるまさんが転んだ」「老後資金獲得ゲーム」の三つ。当初、センターでは規格品のゲーム「だるまさんが転んだ」だけを考えていたが、初めて外での業務に取り組むというDMOのスタッフが新たな二つのゲームを、この日のために開発し持ち込んだ。
 三つのゲームそれぞれの一位と二位に、DMOが運営するICTパーク(旧国劇)で販売しているオリジナルグッズが賞品として提供されたことから、参加者たちは一段と力が入った。

 老後資金獲得ゲームは、スクリーンに対面し、上部から降ってくる紙幣を手や頭など身体の一部を使ってキャッチするゲームで、最後に合計額が掲示される。だが時に子ども(孫)が紙幣と一緒に降ってくることがあり、孫に触ると“お小遣い”分が引かれるというアクシデントも入れている。

 ゲーム開発を担当した総務マーケティング部マネージャーの服部慎一さん(41)は「とっさの判断と体の速い動きも必要なので、高齢者にとっては老化防止につながるかも知れませんね」と微笑む。獲得資金額が掲示されるたびに歓声が沸く、最も人気のあったゲームだった。

 センターに毎日来ているという、近所に住む国井やよいさん(74)は「反射神経と体の動きも必要なので、ちょっと難しかったけれど、本当に楽しいゲームでした」と満足気に話した。

 所長の小野田実さん(69)は「思っていた以上の盛況で良かった。『毎日やりたい』という声もあったので、常備することも考えなくてはならないかも知れませんね」と企画の成功を喜んでいた。

 老人福祉センターは市内に同センターのほか、東部老人福祉センター(東旭川南一ノ六)がある。市は「高齢者の方が健康で明るい生活を送ることを目的とした利用施設です。六十歳以上の方であれば、どなたでも無料です」と利用を呼びかけている。

 日曜日・祝日休館。開館時間は午前九時半~午後四時半。(佐久間和久)