「若い者で旭川を元気で、いいまちにしよう」と市内の木工関係の会社員たちが二〇一〇年、任意団体「Acty(アクティ)」を設立。さまざまなところで、木工体験会の講師を務めるなどの活動を行っている。
現在、会員は七人。コロナ禍後、代表に就任した深澤勇太さん(35、ササキ工芸)は「これから体験会を通して、木工産地としてのプライドを吹き込んだ製品を、多くの市民や子どもたちに作ってもらい、木工の良さと楽しさを知ってもらいたい」と意気込む。
アクティは①会社員であること、②四十歳まで、③仕事と家庭を優先することなどが加入条件。イベントなどでの木工体験会で、講師として指導するほか、各社の製品についての勉強会や工場見学、遠方の木工企業での研修など、会員のスキルアップも設立の大きな目的の一つ。
深澤さんのササキ工芸入社は二十歳の時。北見高等技術専門学院で家具作りを二年間学んだが、「家具の製作過程で出る端材(はざい)を何とか活用したい気持ちが強くなり、クラフトへと進みました」と語る。入社後、ほどなくしてアクティに入った。
アクティの運営費は自ら稼ぐことが原則で、木工体験会での収益が大きな比重を占めるが、誰でも気軽に参加できるよう、“できるだけ安い参加費”をモットーとしている。
これまでの木工体験会では、鍋敷きや箸(はし)、鉛筆立て、ランチョンマット(食卓で一人前の食器を乗せる敷物)などに取り組んでもらった。深澤さんは「以前、子どもは苦手だったのですが、体験会で子どもたちにものづくりの楽しさを感じてもらえるようになり、苦手意識はすっかりなくなりました」と微笑む。
アクティでは、体験会を希望する人や団体、施設、店舗からの依頼も受け付けている。
申し込みは、アクティのFacebookページ(https://www.facebook.com/acty.asahikawa)へ。
コースター作り
日本茶カフェWHIZ
アクティは二十三日(日)、旭川はれて屋台村(五条買物公園)の日本茶カフェWHIZ(ウィズ、TEL 070―2353―4188)とコラボした、コースター作りの体験会を行う。大まかに切り出した木の葉型の木片を研磨、塗装して完成させる。アクティのメンバーが丁寧に指導してくれる。
別途料金で、自分で描いたイラストなどをコースターにレーザー彫刻することもできる。所要時間は約三十分。午前十一時から午後五時まで、随時受け付ける。
参加費は一人千円+メニューから一オーダー、レーザー彫刻五百円。(佐久間和久)