陶芸家、滝本宣博さん(68)が作った器でランチを味わい、食後はその器を持ち帰れるというイベントが一日と二日、滝本さんが主宰する理創夢工房となりのカフェHANA(東川町一号北四四)で行われた。
ランチのメニューは、同カフェで人気のハワイ風料理「ロコモコ丼」をアレンジしたプレートランチ(千百円、デザート・ドリンク付き)。ハンバーグをメインに、目玉焼き、サラダ、ライスなどが盛られたボリューム満点の料理を、滝本さん制作の大皿(三千二十円)とマグカップ(二千百六十円)で味わった。
大皿は直径二十六㌢。中央に、濡れた紙の収縮を石膏にうつして付けたという模様があり、縁に小さな象嵌(ぞうがん)が施されている。マグカップは滝本さんが得意とする「練り込み」の技法で作られていて、マーブル模様がおしゃれなカップだ。
どちらの食器もピンクか水色の二色から選べるという趣向で、料金はランチ代・器代の合計額の半額、三千百四十円。イベント開催の両日は、予約客が次々と訪れて食事を楽しみ、器を持ち帰った。同カフェには看板犬のミニチュアダックスフント「ハナ」がいて、お出迎えから接待、お見送りまでお手伝いする可愛らしい姿もお客を喜ばせた。
滝本さんは十九年前にも、そばを食べた後に食器を持ち帰れるイベントを開催したことがある。滝本さんは二日間を振り返って「イベントの知らせを聞いて、十年ぶりに会う人など昔からの知り合いがランチを食べに来てくれ、旧交を温める機会にもなりました」と話していた。