津軽三味線家元の菅野孝山さん(72)が十九日、青雲小学校(曙一ノ二)を訪れ、五・六年生の音楽の授業で生演奏を聴かせた。
菅野さんは、日本の民謡を若い世代に伝えようと一九八二年(昭和五十七年)から、市内の学校や幼稚園に出向き、無償で民謡講座を開いている。これまで百四十回以上の講座を行ってきた。
当日は、菅野さんの長男の二代目菅野孝山さん(46)、孫の優斗さん(20)、同じく孫の琴音さん(18)も来校。親子三代の合奏で「津軽じょんから」「あどはだり」など六曲を演奏した。
優斗さんは二〇一二年(平成二十四年)の津軽三味線日本一決定戦A級男性の部で優勝。琴音さんも同年のジュニアの部で優勝している。二人はそれぞれソロ演奏で速弾きを披露。超絶の技に子どもたちから大きな拍手が送られた。
演奏終了後、五年生の児童が「バチは何で出来ていますか」と質問。二代目菅野孝山さんは、亀の甲羅で出来ていると答え、「この三味線の革は、何の革か分かるかな? 猫と思っている人が多いけど、実は犬の革なんですよ。日本の犬ではなくて、外国で食肉用に飼育された犬の革です」と教えていた。