自然写真家の寺沢孝毅さんと絵本作家のあべ弘士さんの「ギアナ高地展」がギャラリープルプル(七条買物公園)で開催中だ。

 寺沢さんとあべさんは昨年七月、南米大陸北部にあるギアナ高地を訪れた。垂直に切り立った海抜千㍍の山・テーブルマウンテンや、そこで独自の生態系を持つ生物たち、落差九七九㍍もの滝・エンジェルフォールなど、「地球最後の秘境」とも呼ばれる光景を表現した、二人の作品を展示している。

 一日に行われたオープニングトークでは、あべさん、寺沢さんがそれぞれ体験を語った。千㍍近い山へ小型飛行機で向かっていた一行だったが、同行の映像ディレクターと寺沢さんが「ガラス越しだと風景が撮りにくい」と主張した。現地パイロットは二つ返事で小型飛行機のドアを取り外し、再び山へ向かった。飛行機は急降下と急上昇を繰り返した。あべさんは「まるで新幹線に窓を開けて乗ってるようなもんだよ、スケッチブックはバタバタバタ~って!」。寺沢さんは「後悔した。撮れたもんじゃなかった」と話し、来場者約三十人は大笑い。

 さらに、山のあちこちに落差千㍍近い割れ目があり、危険な毒を持つ昆虫や食虫植物との遭遇など「冒険する気がないのに、九死に一生を三回も得ました」。

 トーク後は、先月二十三日まで行われた「だれでもアーティスト うま展」の人気投票結果の発表がおこなわれ、得票上位者に賞品が手渡された。

 同展は四月二十日(日)まで。入場無料。開館時間は午前十時から午後六時まで。月火定休。また十六日(日)午後五時からは、再び二人によるトークショーが行われる。問い合わせは同ギャラリー(℡73―8289)へ。