西神楽の読者から十八日、「事務所のすぐそばの田んぼにツルが三羽飛んできました」と、写真を添付したメールが届いた。
旭山動物園に写真を転送して、見ていただいた。坂東元園長の話では、三羽はタンチョウで、親鳥が何らかの理由で子別れできずに、去年生まれた二羽の若鳥を連れているか、または親子でないとすれば、去年と一昨年に生まれた、まだペアを作れない若鳥三羽のグループの可能性がある、という。
特別天然記念物のタンチョウは釧路湿原の限られた地域で保護されて繁殖しているが、近年は数が増えて生息地としては飽和状態になっているらしい。数年前から帯広地方にも繁殖地を広げる動きがあるとも。
写真を撮影して送ってくれた渡辺千尋さん(27)によれば「人馴れしているのか、五十㍍まで近づいてもあまり警戒しない様子でした」とのこと。田植えを前に、エンジン音を響かせて田んぼを走り回るトラクターの横で、悠々と餌をついばむような仕草を見せる――。