市内の高校演劇部の生徒たちでつくる、劇団「氷点華」の合同公演が二十六日(土)、市民文化会館で開かれる。

 五回目となる今年は、山形南高校映画演劇研究部作の「塩原町長選挙」を演じる。同劇団では初の試みとなる二回公演で、男子版と女子版のダブルキャスト、演出も異なる。どんなステージになるか楽しみだ。

 合同公演は劇団「樹氷」として活動していたが、一時活動を休止。〇八年に劇団氷点華として再スタートを切った。

 今年は市内十校からスタッフ、キャスト、裏方合わせて約百人が参加。三月下旬にオーディションを行い、四月からけい古が始まった。

 物語の舞台は、塩以外の調味料使用を禁止している、人口約五十人の塩原町。町長が亡くなり、その息子たちが掟を破ってソース派と、しょう油派に分かれ、町長選で対決する。テレビの取材が町にやって来て全国的に塩原町は有名になるが、この町長選は息子二人が仕組んだもの。現代が抱える、深刻な過疎化問題を取り上げている。

 約一時間のステージ。もともとは男子生徒による芝居だったが、氷点華ではキャストを一部は男子、二部は女子だけとした。実行委員長を務める旭凌雲三年の市川栞菜さんは「初めての二回公演で慣れないことが多く、練習もスムーズにいかなくて大変ですが、他校の生徒同士が協力する大切さ、芝居をする楽しさを改めて感じています。男女の芝居の違いを観てもらいたいです」。実行副委員長の旭商三年の幅口のどかさんも「一、二部ともに観てもらって、違いを感じてほしいです」と話している。

 当日は、午後五時半開場で、一部が午後六時開演、二部は午後七時十五分開演。入場料は五百円(小学生以下は無料)。チケットは、旭凌雲高の荒川直樹教諭(TEL47―6006)か、各校演劇部顧問まで。