優佳良織の織元、故木内綾さんの孫、木内佳珠(かず)さん(東京都在住)がボーカルを務めるユニット「ムーディカ」が一日、ファーストアルバムを発表した。

 収録された全十五曲は、あくまでJ―POP。しかしソウル、フォーク、ロック、レゲエ、ジャズといった様々なジャンルの洋楽エッセンスを取り入れている。邦楽しか聴かないという層にはサビやメロディー、歌詞で聴かせ、コアな洋楽ファンには細部にまでこだわったサウンドで聴かせる構成となっている。

 ずっと洋楽やR&Bを聴いてきた木内さんが「“日本語で聴く洋楽”のような曲をたくさん収録しました。最近は洋楽か邦楽のどちらかしか聴かないという人が多いのですが、両方の人たちに聴いてもらいたい」という思いで作ったアルバムだ。

 ユニットを組む平山大介さんは、早稲田大学モダンジャズ研究会の仲間。今から七年前、木内さんが卒業する際に「オリジナルの音楽がやりたい」と平山さんに声を掛け、五人ほどのバンドを結成した。年月を経る毎にメンバーの就職などもあって、現在のユニットの形になった。

 発売したCDは、制作はもちろん、販売まで自分たちで手掛けている。木内さんは「二十二歳の時にバンドを結成して、インディーズレーベルから最初のCD発表の話があったのは、大学卒業時でした。その話が潰れ、次にビクターの新人育成レーベルから話を頂きましたが、それも駄目になってしまいました。ずいぶん長い時間を経ましたが、今回ようやく発表できることになり、感無量です」とファーストアルバムの喜びを語っている。

 「ムーディカ」は十五曲入り、二千五百円。レコード店で取り扱っているほか、インターネットではバンド倉庫(http://shop.bandsouko.com/)、アマゾン(http://www.amazon.co.jp/)のHPから購入できる。問い合わせは(03-6794-8771)へ。