昭和四十三年(一九六八年)秋、昭和天皇が来道し、お召し列車で札幌から旭川を経て、稚内まで行幸した折、当時の国鉄職員二十八人がチームを組んで、その全行程を八ミリカメラで撮影した記録フィルムを観る会が九月九日午後三時から、ときわ市民ホール(五ノ四)二階小会議室で開かれる。

当時、旧国鉄の旭川管理局に勤務していた杉本幸三さん(91)はチームのリーダーとして、撮影指揮から編集、ナレーションまでを担当した。膨大な量のフィルムは一時間の記録映像にまとめられ、お召し列車の運行に関わった職員を対象にした上映会が何度か開かれたが、その後は公開される機会はなく、フィルムは杉本さんが大切に保管してきた。

行幸から四十年、杉本さんは「当時を知る鉄道マンも少なくなり、私も九十一歳という高齢になって、せっかく残した記録フィルムにもう一度日の目を見せてあげたくて」と上映会を思い立った。

当日は、杉本さんの撮影時の苦労話や隠されたエピソードなどの話を聞いた後、DVDにダビングした映像を鑑賞する。四十年前の旭川の街の風景や駅頭に出迎えた人たちの懐かしい顔も写っている。

参加費は、会場使用料などとして三百円(当日、直接来場してもOK)。問い合わせは、あさひかわ新聞(TEL27―1577)の工藤まで。