野草が好きな友人からの私信メールに、次のような一節があった。

 ――今冬の旭川の少雪は異様ですね。生活するには楽でいいですが、畑の土壌の凍結やら田んぼの水不足の心配やら、しっぺ返しが怖いですね。何事もなければいいのですが。

 このところの高山植物の開花状況を見てもそうなのですが、温暖化の影響なのでしょう。

 待ってましたとばかりに、またぞろ「だから、二酸化炭素を出さない原発は必要なのだ」というアホな“学識経験者”どもが発言を強めていますね。まったく、悲しくなるなあ。

 もっとも、「何を言っても無駄だよなあ」というふうに国民の無力感を増幅させ、唯々諾々と従うような状況にすることが狙いなのでしょうなあ。

 とにかく、原発に限ったことではないですが、「ダメなものはダメ!」と、愚直に声を(たとえその音量は小さくても)挙げ続けなければとも思います。暗黒の時代に逆戻りは、ご免ですから。(後略)

 四ページの記事にあるように、北海道中小企業家同友会の全道農業関連部会交流会が十八日に開かれ、全道の支部から百四十人が集まった。農業に関わる会員のほか、私のように「土をいじるのが好きでして」というような門外漢も少なからず在籍する。五つの分科会が設定され、私は第三分科会「飯舘村の今~原発と農業の関わり」に参加した。

 講師は、飯舘村の酪農家、長谷川健一さん(61)。講演のはじめに、長谷川さんは「牛舎の壁に『原発がなければ』と遺言を書いて自死した友人の酪農家の意志を継いで、全国行脚を続けています」と自己紹介し、話し始めた。

(工藤 稔)

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