「旭川市の高等教育を考える会議」の委員がようやく決まり、昨日、一回目の会議が行われた。申し訳ないが、その様子をお知らせ出来るのは来週以降になる。それにしても、新年度が始って五カ月、ずい分のんびりしたスタートではないか。

 ちょっと復習をしよう。東海大学旭川キャンパスの閉鎖が発表された事態に強い危機感を持った市内の企業経営者らが二〇一一年八月、「旭川に公立『ものづくり大学』の設立を目指す市民の会」を結成し、運動を始めた。北海道経済産業局長や日本政策金融公庫の幹部、大学関係者らを招き、シンポジウムや講演会を企画開催。翌年の十二月には、街頭などで市民から集めた「公立ものづくり大の開設を求める」署名、四万三千四百十三筆を市長と市議会議長に提出している。

 機を一にして、私立旭川大学が市に対して「公立化」を要望したこともあり、旭川市は二〇一三年度予算に、「高等教育機関のあり方についての調査費」として五十万円を措置。担当の総合政策部の職員が一年間かけて、市内全ての高校二年生、二千三十人にアンケート調査を実施したり、市内・道内の七大学の学長らに聞き取り調査を行った。年度末にまとめられた、その「報告書」を受けて、西川市長は今年度、「高等教育を考える会議」の設置を決め、百万四千円の予算を計上した。

 西川市長が、この諮問機関的なものを設置したい、と口にしたのは昨年十二月二十六日のことだ。市民グループが主催した、旭川大学の山内亮史理事長・学長の講演会の場で、意見を求められた西川市長が発言した。小欄で幾度か取り上げているが、その発言のサワリを紹介すると――

(工藤 稔)

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