遠軽町で陶房「凍炎窯」を主宰している成中康生さん(74)が、ギャラリー舞・ふれんど(末広五ノ一)で陶器展を開催している。
成中さんは元中学校の美術教師。その職業柄、陶芸は若い頃から教材として扱うことがあったが、五十五歳で退職してから打ち込んだ。二年に一度、同ギャラリーで開く個展では、作品の販売もしていて今回で五回目になる。
野の草花が好きな成中さんは本来、花器が制作のメイン。道展などへも出展してきた。今展では花器に加えて食器も多数展示している。
制作中は勢いを大事にし、「個性・力強さ・豊かさ」を自らの作品の基本としている。信楽の土をベースに名寄や鹿追の土をブレンドし、灯油窯で強い還元をかけて焼成する。備前を思わせる濃い土色の焼き締まった風合いが成中さんの持ち味だ。
価格は「年金生活ですので」と控えめにし、食器一点数百円からと求めやすい。また朴訥としたタッチの絵画もあわせて展示販売している。
九日(日)まで。午前十時~午後八時。問い合わせは舞・ふれんど(℡54―0404)へ。