3条通8丁目・TEL 74-6235

 季節感や地域の食材、地方の珍味などを丁寧に調理した料理と、美味しいお酒が楽しめる和心洋才 睦月。店名につけられた「和心洋才」は、和魂洋才のもじりだ。

 「和の良さを大切にしつつ、洋の良さを取り込んだ料理を提供したいと思っている」と話すのは、代表の山本英樹さん。お店のコンセプトは、季節のものを美味しく味わってほしい、というもの。

 頂いたのは前菜の盛り合わせ(千百円・税込)だ。日によって、旬の食材を選び作られているメニューの一つで、五~七種類ほどが彩りよく盛られている。この日は、ささげ胡麻和え、チーズ豆腐、蓮根と銀鮭博多、銀杏串打ち、いか飯、本たらば蟹黄身酢かけ、道産若鶏辛子焼きの七種。

 辛子焼きはたっぷりと辛子がのっているのに、辛すぎず、風味と強すぎない刺激がとてもいい。チーズ豆腐のまったりとした口当たりや、食感がよい蓮根と銀鮭、噛み締めると旨味が溢れる本たらば蟹など、どれを食べても、ひとつひとつ、しっかりと美味しい。

 「料理を食べた時に驚きや発見があるといいな、と思っています」と話す山本さんは、食べ歩きが趣味。最近は千葉の塩茹で落花生がおいしいと思ったそうで、そういった各地での体験も店の料理に反映されている。

 旬のものを食べてもらいたいという思いから、人気があっても食材の時期が過ぎてしまえばメニューは入れ替わる。「本来、食材はそういうもの。新しい季節はその季節の美味しいものを楽しんでほしい」と、料理へのこだわりを見せる。「うちの料理を食べて、料理そのものに興味を持ってもらえたら嬉しい。料理も進化しているので、こちらも色々と試しながら、新しい発見をして料理を提供しています」と話した。

 少人数から大人数の宴会まで受け付けていて、空きがあれば前日予約も可能。料理も会のコンセプトに合わせて調整できる。様々なシーンに合わせて、ぜひ和心洋才の料理を味わってみて欲しい。

 営業時間は午後五時から午前零時。ラストオーダーは午後十一時。日曜日定休。(作田穂菜美)

ケロコメモ
 いつも前を通っているけれど、ここに来たのは何年ぶりだろう。
 8人で予約して、通されたのは奥の個室。奥にこんな素敵な個室があるなんて知らなかった。
 コースを頼んだら、四季折々の食材が、丁寧に料理されて運ばれてくる。こだわりをもって、華やかな盛り付けで。味はもちろん美味しいし、盛り付けも素敵なので、写真を撮らないわけにいかない。
 お酒の種類も多く、接客も最高。ここなら、ひとりでも行くかも。

2024年10月14日号掲載