市民がデザインについて学ぶワークショップ「デザイン手書き会議」が一月から二月にかけて行われた。あさひかわ創造都市推進協議会の主催。
市は、ユネスコ創造都市ネットワークにデザイン分野で加盟認定を受け、デザインを活用したまちづくりを進めている。ワークショップは、様々な課題の解決を図るための思考法として注目されている「デザイン思考」について、市民への理解や活用の促進が目的。
旭川クリエイターズクラブ(ACC)のメンバーがサポートし、参加者は「道の駅あさひかわ」の売店をテーマに、課題の発見と解決に挑戦した。
ワークショップは全三回のカリキュラムで行われ、初回は、約二十五人の参加者が五チームに分かれて、売店の課題や問題点をリストアップ。二回目は、課題解決のための考え方を講義で学んだあと、前回見つけた課題の解決策をそれぞれのチームで検討した。
実践編となる最終回は、新型コロナ感染拡大による日程変更の影響などから参加者が五人に減少。道の駅売店内の一角に用意された「市民参加型の棚」で、「市民が選ぶ私の推し」をコンセプトに、商品の選定や商品説明用のPOP製作を行った。棚には、谷口農場のトマトジュース「ゆうきくん」や共成製菓の「旭豆」など、参加者やACCのメンバーそれぞれが推す商品八種が並ぶ。この棚は約二カ月間、継続して設置される予定だという。
ACC副会長の早苗智佳さん(「デザインスタジオ・オザキ」デザイナー・イラストレーター)は「今回の参加者の意見を市と共有しながら、今後も『デザイン都市あさひかわ』を盛り上げられるようなワークショップやイベントを行っていきたい」と話す。
すべてのカリキュラムに参加した、印刷会社勤務の荒瀬鈴香さん(25)は「会社の先輩の勧めで参加しました。普段の仕事もデザインに関わる業務内容ですが、『機能と運用』という視点では考えたことはなく、デザインの幅が広がりました。ワークショップは全体的に難しかったのですが、達成感も大きく、楽しかったです」と笑顔だった。(東寛樹)