あさひかわ新聞の毎月第一週号に時事コラム『時を紡ぐ言葉』を執筆している北海道新聞記者OB、高田正基さんから八月の原稿が送られてきた。以下は、そのメールに添えられた短信。高田さんは空知管内秩父別町の出身だ。

 ――いやになる暑さが続きます。雨竜川が氾濫したというニュースが流れました。わがふるさとも流域です。雨竜川では子どものころ、泳いだり釣りをしたりしました。わたしは記憶にありませんが、亡き両親によるとかつて何度も氾濫し、田畑が水につかったこともあるそうです。
 原稿にも書きましたが、鹿児島県警の問題は、もっとメディアが怒らなければなりません。危機感がないのでしょうか。
 JCJ(日本ジャーナリスト会議・筆者注)北海道支部は二十六日に小笠原(淳=札幌在住のジャーナリスト・筆者注)さんを招いて緊急集会を開きます。その内容を書きたかったのですが、締め切りに間に合わないので断念しました。
 沖縄の米兵による女性暴行事件の隠ぺいも、通底している問題です。
 八月六日の広島の平和式典では平和記念公園が全面的に入園規制されるそうです。ゼッケンやプラカード、ハチマキなどの持ち込みも禁止されます。
 市民の祈りの場が奪われるだけではなく、表現の自由も規制されるのです。
 これも地元以外ではほとんど報道されていません。
 テレビや新聞はパリ五輪一色に染まりつつあります。
 米国大統領選も大谷選手の動向も、多くの人たちの関心事ではあるでしょう。
 一方で、報道されずに、なかったことにされてしまう出来事もあるのです。
 報道の役割と責任を、かつてその世界に身を置いた者として自戒を込めて考えています。
 このあと、どんな夏になるか心配です。どうかご自愛ください。(引用終わり)

 高田さんが書いている「沖縄の米兵による女性暴行事件の隠ぺい」というのは、次のような経緯だ。六月二十七日発信の東京新聞電子版の記事を引用しよう。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

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