東神楽町北1条西1丁目 TEL 83-2440

 メニューを見ていて、気になるものを見つけた。「醤油と塩のハーフラーメン」(七百七十円・税込)だって。ハーフラーメンと聞いて、最初はサイズのことかと思ったけど、味がハーフ&ハーフという。

 醤油と塩のスープが混ざるとどうなるんだろう? 想像がつくような、つかないような。と思いながらハーフラーメンを注文した。

 ハーフラーメンの見た目は醤油ラーメンっぽい。食べてみると、醤油よりあっさりしていて、塩よりコクがある。いいとこどりの美味しさだ! 具材はメンマと厚めのチャーシュー、ネギとシンプルなのがまたいい。

 聞けばラーメンを注文するお客さんの半分はハーフラーメンを頼むのだとか。それも納得のおいしさだった。

 店主の飛彈野修佑さん(81)にハーフラーメンができた経緯を聞くと、「常連が『醤油と塩のハーフでラーメン作れない?』と酔っぱらって言ってきて作ってみたんだけど、最初はメニューに載せてなかったんだよ。でも、それを注文する人が増えてメニューに載せるようになった」のだそう。

 お店の中には芸能人のサインや写真がいくつか飾ってあって、「渡辺謙さんが撮影で近くに滞在していた時、ハーフが気に入ったらしくて、そればっかり食べていてね。もう十年以上たつけど、未だに渡辺謙さんが食べたラーメンが食べたいって店に来るファンの人がいるよ」と飛彈野さんが話してくれた。

 同店は、東神楽にある店の中でいちばん古いという。昭和二十六年創業で、飛彈野さんが二代目。以前は寿司職人としてサンロクで働いていたこともあるそうで、茶楽でも宴会などを受け付けていた。「今はもう体力的に無理!」と食堂一本に絞っての経営だが、ラーメン以外にも、うどんやカツ丼、カレー、チャーハンのご飯ものなどメニューは多い。

 「開店当時の味を保つ、落とさないってことを心がけてやってきたかな。だから、昔風の普通のラーメンだよ。それをお客さんが良しとしてくれていて、来てくれるのは嬉しいこと。体が動く間はお店をやりたいね。あとどれくらいやれるかわかんないけど」と笑う飛彈野さん。ぜひお元気で長く続けてもらいたい、そう思わせるお店だった。

 営業時間は昼が午前十一時から午後三時、夜が午後五時半から八時。ラストオーダーは七時半。月曜日定休。(作田穂菜美)

 

ケロコメモ
 東神楽市街にある食堂。空港に行く時に通るので、気になってたけど、空港に行くから寄れない…。
 先日、ついにここを目的に行ってきました。
 ラーメンがおいしいらしいと聞いていたんだけど、メニューを見たら「醤油と塩のハーフラーメン」というのがあった。さっそく頼んでみた。
 確かに醤油でもなく、塩でもなくとてもバランスの取れた優しい味。大好きなシナチクやチャーシューも大きくて大満足のラーメンだった!